JAN/FEB '05
 レースシーズンも一段落しましたが、その余韻を楽しめる内容になっています。メインはやっぱりFabien Barelのインタビューと彼のバイク特集でしょう。フランス人のFabienが、今回のシニアチャンプを獲ったということは単に一つのタイトルを手中にしたということに止まらず、以前、彼が獲得していたジュニアのタイトルと合わせて両タイトルを獲った数少ない選手の仲間入りを果たしていることになるのだとか。それはともかく、このインタビューは読みごたえがあります。過去にも競技とは直接関係のないところで話題の多い人だし、速いことは速いけどニコのようにズバ抜けた安定感があるわけでも無いし・・、といったネガティブな印象がある人は必読です。日本人でいうところの「アクの強い人」って感じもしますけど、彼がニコから引き継いだ「周到な準備と、勝ちたいという意欲」があってこそ、勝ち得た栄冠だったのかもしれません。

 その他、他誌でも話題となっていたRed Bullの模様(パーティメインなのがdirtっぽいですね)、ローカルライダーであるBen Reidの特集が良い味出してます。バイクチェックに目を向けると、あのGlobalが出しているジャンプフレームとIntense M3が興味深いです。特に前者はパイプがロシア製だそうで、お約束の007風なタイトルがついていました。フレームは一昔前のチタンフレームがそうであったように武骨な仕上がりですが、インプレ通りガシガシ使うというよりはレースフレームとしてみたほうが良いようです。M3は某メカ一押しのライダーがタイトルを獲ったバイクということもあって、ベタ褒めでした。

MAR/APR '05
 沸いては消えるこの業界(?)で8年目、dirt も50号が発売されました。今号もいろいろと紹介したいところですが、日本でいうところの編集後記(dirtでは"start gate"という)に掲載されているMike Roseの文章が良い。この人、今でこそ編集長として腕を振るっている人ですけど、dirt創刊からのメンバーではなく、実は創刊号を見て人生が変わってしまった人です。掲載された文章を読んでみると、もともとBMXに乗っていた彼が、新興のMTBに対して持っていたイメージというのは「無粋な乗り物」だったそうで、この辺の両者に横たわる「似て非なるもの」という意識は今でも健在ですね。それはともかく、そんな彼も一台のMTBを入手し、dirtの創刊号を手にした時から人生が変わっていく様子が良いです。余談ながら、文中に出てくる"dirt jump phenomen"という表現、ジャンプをやる人間にしてみたら最高の褒め言葉なのかも。

 その他、ちょっと古ネタになりますが、Fox Racing Teamのアラスカ紀行が(いい意味で)呆れます。言うまでもなく最近のDHバイクは登りの問題と乗り手の技量さえ解決出来るのであれば、大抵の場所を走ることが出来るわけで、特に整備されていないトレイルでも画になってしまうわけです。そんでもって、サーモンフィッシングと、ヘリでトレイルライドと来られたら・・。

 ライダー情報では、昨シーズンをケガで棒に振ってしまったChris KovarikとMick Hannahが両者ともに所属チームに残留出来たことが報じられています。その他、PEATY IS A DADということで(?)息子のJake君誕生だそうです。八つ墓村(死語)みたいに、ヘルメットに缶ビールつけている場合じゃないよ。。

MAY/JUN '05

JUL/AUG '05

SEPT/OCT '05


NOV/DEC '05